シェルスクリプトマガジン

第6回 ストレージを柔軟に管理する(LVMの操作3)

スナップショットのための空き領域を確保する

スナップショット作成時に「スナップショット領域」を用意します。スナップショット領域には、論理ボリューム内にあるデータの位置(ポインター)と、スナップショット作成時から書き換わったデータが保存されます(図2)。この領域によって、スナップショット作成時の状態を保持できます。

図2 データが書き換わったときに元データを保存

スナップショット領域は、スナップショット作成の対象となる論理ボリュームと同じ「ボリュームグループ」内に含まれる論理ボリュームになります。よって、同じボリュームグループ内にはスナップショット領域を作成するための空き領域が必要です。この空き領域は、第4回「ストレージを柔軟に管理する(LVMの操作1)」で紹介した「ルートファイルシステムを拡張する」の「ボリュームグループに追加する」までの手順で作成してください。

どのくらいの空き領域を確保すればよいかは、スナップショット作成の対象となった論理ボリュームの更新頻度と、スナップショットの保存期間によって変わります。前述したように、スナップショット領域は元データの保存先となります。領域があふれてしまうと、そのスナップショットからは復元できなくなります。また、世代ごとにスナップショットを用意する場合、それぞれにスナップショット領域が必要です。それらの点に注意して空き領域のサイズを決めてください。