シェルスクリプトマガジン

第13回 ストレージの使用量を制限する(クオータの設定1)

クオータ設定の準備をする

/homeに割り当てたファイルシステムでクオータが使えるようになったところで、クオータを設定する準備をします。まずは、ルートファイルシステムの直下に、クオータ用のユーザーとグループの設定ファイルを作成します。

ユーザーの設定ファイル(user.aquota)は、次のコマンドを実行して作成します。

グループの設定ファイル(group.aquota)を作成する場合、「-u」オプションの代わりに「-g」オプションを指定します。

ファイルが作成されたので、「edquota」コマンドを使ってユーザーの設定を追加します。グループなら「-g グループ名」を指定してください。

nanoエディタで設定内容が開きます。

「blocks」と「inodes」が使用しているブロック数とiノード数です。ブロック数は、ブロックの数のことで、ブロックのサイズと、その数をかけ合わせれば容量が求められます。ブロックサイズは後ほど調べ方を紹介します。iノード数は、ファイルやディレクトリーの数です。

「soft」と「hard」という項目が二つずつあります。前半はブロック数での、後半がiノード数での制限です。softが「ソフトリミット」です。ソフトリミットに指定した容量やファイル/ディレクトリー数を超えても猶予期間内なら警告のみで済みます。猶予期限が過ぎても容量を減らさないと、ファイルなどが保存できなくなります。一方、hardが「ハードリミット」です。ハードリミットに指定した容量やファイル/ディレクトリー数を超えることはできません。