/homeに割り当てたファイルシステムでクオータが使えるようになったところで、クオータを設定する準備をします。まずは、ルートファイルシステムの直下に、クオータ用のユーザーとグループの設定ファイルを作成します。
ユーザーの設定ファイル(user.aquota)は、次のコマンドを実行して作成します。
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$ sudo quotacheck -u /home |
グループの設定ファイル(group.aquota)を作成する場合、「-u」オプションの代わりに「-g」オプションを指定します。
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$ sudo quotacheck -g /home |
ファイルが作成されたので、「edquota」コマンドを使ってユーザーの設定を追加します。グループなら「-g グループ名」を指定してください。
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$ edquota -u ユーザー名 |
nanoエディタで設定内容が開きます。
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Disk quotas for user ユーザー名 (uid UID): Filesystem blocks soft hard inodes soft hard /dev/sda3 24 0 0 8 0 0 |
「blocks」と「inodes」が使用しているブロック数とiノード数です。ブロック数は、ブロックの数のことで、ブロックのサイズと、その数をかけ合わせれば容量が求められます。ブロックサイズは後ほど調べ方を紹介します。iノード数は、ファイルやディレクトリーの数です。
「soft」と「hard」という項目が二つずつあります。前半はブロック数での、後半がiノード数での制限です。softが「ソフトリミット」です。ソフトリミットに指定した容量やファイル/ディレクトリー数を超えても猶予期間内なら警告のみで済みます。猶予期限が過ぎても容量を減らさないと、ファイルなどが保存できなくなります。一方、hardが「ハードリミット」です。ハードリミットに指定した容量やファイル/ディレクトリー数を超えることはできません。