EFIシステムパーティションに割り当てたストレージが壊れることを想定して、別のストレージにコピーしておきます。コピー用のストレージとして、中身を消してもよい、EFIシステムパーティションに割り当てたストレージよりも容量が少し多いものを用意してください。
Ubuntu Serverをいったんシャットダウンし、そのストレージを接続した状態で再度起動します。ログインしたら、
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$ lsblk |
を実行します(図16)。内部に「/boot/efi」ディレクトリーがあるものが、EFIシステムパーティションを割り当てたストレージです。何も割り当てていないのがコピー用のストレージです。
それぞれのデバイスファイル名を覚えておきます。ここでは「sdc」がEFIシステムパーティションに割り当てたストレージ、「sdd」がコピー用のストレージです。
次のコマンドを実行して、EFIシステムパーティションに割り当てたストレージ内のパーティションをアンマウントします。「[sudo] taro ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ :」のように表示されたら、自分のパスワードを入力します。
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$ sudo umount /boot/efi |
「dd」コマンドで、EFIシステムパーティションに割り当てたストレージを、コピー用のストレージに丸ごとコピーします。「if=」にコピー元、「of=」にコピー先を指定するので間違えないでください。コピーには時間がかかるので、再びプロンプトが表示されるまで待ちます。
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$ sudo dd bs=10M if=/dev/sdc of=/dev/sdd |
Ubuntu Serverをシャットダウンし、EFIシステムパーティションに割り当てたストレージを抜き取り、コピー用のストレージでもUbuntu Serverが起動することを確認します。抜き取ったストレージを大切に保存しておけば、EFIシステムパーティションが壊れたときに差し替えるだけですぐに復旧できます。
前回と今回でUbuntu Server 16.04 LTSのインストーラーを利用したソフトウエアRAIDの構築方法を紹介しました。次回は、Ubuntu Serverのインストール後にストレージを追加してソフトウエアRAIDを構築する方法を紹介します。
written by シェルスクリプトマガジン編集部(あ)