シェルスクリプトマガジン

第7回 ストレージの可用性を高める(RAIDの概要)

RAIDのレベル

RAIDは、構成によっていくつかの「レベル」が分けられています。2018年6月上旬時点において、このレベルには「0」~「6」の7種類があります。「RAID 0」は「ストライピング」、「RAID 1」は「ミラーリング」と呼ばれています。七つのレベルの中で、一般的に利用されているのはRAID 0、RAID 1、「RAID 5」「RAID 6」です。

RAID 0

RAID 0は、図2のような構成になります。複数のストレージにデータを分散して書き込みます。ストレージは読み書きに時間のかかるデバイスですが、並列的に処理することで書き込みと読み出しの性能が向上します。

図2 RAID 0

なお、RAID 0は可用性を向上させる目的ではなく、ストレージを高速化するために使用します。データを分散して書き込んでいるため、1台でもストレージが故障すると、データを復旧できません。単体のストレージよりも故障率が高くなります。

RAID 1

RAID 1は、図3のような構成になります。複数のストレージに同じデータを書き込みます。1台が故障してもほかのストレージにはデータが存在するので問題ありません。ただし、どのストレージにも同じデータを保存しているのでストレージの総容量に対して使用できる容量が半分以下になります。

図3 RAID 1

なお、データの読み出しではどれかのストレージから読み出せた時点で処理が完了するので、一般的に単体のストレージよりも読み出し性能が向上します。