サーバーの運用管理で日々のバックアップは重要な作業です。第7回~第12回で説明したRAID(Redundant Arrays of Inexpensive/Independent Disks)のよるデータ保護では、操作ミスや不正アクセス、ウイルスなどによる、データの変更(改ざん)や消去を防げません(図1)。バックアップを併用することで、大切なデータがすべてなくなってしまう最悪の事態を避けられます。
サーバーのバックアップツールには、さまざまなものがあります。また、第6回で説明した、Linuxなどのストレージを柔軟に管理する仕組み「LVM」(Logical Volume Manager)のスナップショット機能を用いればバックアップの取得が可能です。
ただし、専用のバックアップツールを導入していない、LVMを利用していない環境でもバックアップを取得できるように、まずはLinuxが標準で備える「tar」コマンドによるバックアップ取得方法を知っておきましょう。