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第22回 バックアップを取得する(tarコマンド)

バックアップ対象を決める

tarコマンドでは、ディレクトリーやファイルを指定してアーカイブファイルを作成します。そこで、バックアップ対象とするディレクトリーやファイルを決定します。

一般的に「/」(ルート)ディレクトリーを対象とするのがよいと考えるかもしれませんが、下位のディレクトリーに管理者権限でも読み取りができないものや、実体がファイルでないものも含まれています。また、バックアップの必要がないものも存在します。

よって、ルートディレクトリーの配下にあるディレクトリーから最低限バックアップを取得しておきたいものに絞り込みます。まずは、設定ファイルを保存している「/etc」ディレクトリーです。そして、管理者の作業ディレクトリーとなる「/root」、ユーザーのホームディレクトリーを格納している「/home」、ログを保存している「/var/log」です。

「/var」の下にある各種サーバーアプリのデータを格納しているディレクトリー(「/var/www」など)も対象にすべきです。そのほかのディレクトリーも、自分の環境に合わせてバックアップが必要と思われる場合は対象にしてください。