シェルスクリプトマガジン

第10回 写真から場所を調べる

 スマートフォンで撮影した写真が増えてくると、いつどこで撮影したものなのかが分からなくなることもあるでしょう。ただし、心配は無用です。スマートフォンの多くは「GPS」(全地球測位システム)の半導体(チップ)を内蔵しています。この半導体から取得した位置(緯度・経度)および、撮影日などの情報を、写真データと一緒に保存しています。その情報を調べれば、いつどこで撮影されたものなのかがすぐに分かります。

 そこで今回は、写真データから撮影の日時や場所の情報を取り出して表示するシェルスクリプトを作成します(図1)。

図1 GPSから取得した位置情報を取り出して表示

仕様やロジックを考える

 それでは、仕様やロジックを考えていきましょう。写真データのファイルには「Exif」(Exchangeable image file format)という形式のメタデータ(データに付属するデータ)で、写真データのサイズ、撮影の日時や場所、撮影時のカメラの設定などの情報が保存されています。このExifデータは、端末などから画像データを操作できるソフトウエア「ImageMagick」の「identify」コマンドで取り出せます。

 例えば、図2の写真(IMG_0001.JPG)の撮影場所が分からないとします。

図2 iPhoneで撮影したどこかの池の写真(IMG_0001.JPG)