RAIDを管理・制御する仕組みとして「ハードウエアRAID」「ソフトウエアRAID」があります。
マシン上に「RAIDコントローラー」という半導体(チップ)を搭載し、RAIDの全制御をRAIDコントローラーとコントローラー内のファームウエアで実現するのがハードウエアRAIDです(図8)。OS側からはRAIDの状態だけを監視するだけでよく、一つのストレージとして見えます。
ハードウエアRAIDでは、コントローラー側だけでほとんどの処理が完結します。そのため、CPUやメモリーなどのリソース、OSへの負荷が小さく、高速に処理できるのが特徴です。
一方、ソフトウエアRAIDは、RAIDコントローラーなどの専用ハードウエアを必要とせず、ソフトウエアの機能だけでRAIDの制御や管理を実施します(図9)。LinuxやWindowsなどのOSにはソフトウエアRAIDの機能が備わっています。
ソフトウエアRAIDではOSがRAIDを制御・管理するので、CPUやメモリーなどのリソース、OSへの負荷が大きく、また処理は低速です。