表1に、別々のパーティションにしたいディレクトリーを示しました。
ディレクトリー名 | 内容 |
---|---|
/boot | システム起動に関連するファイルを格納 |
/home | ユーザーの作業用ディレクトリー(ホームディレクトリー) |
/var | 常に内容が書き換わるファイルを格納する |
「/boot」は、カーネルや起動時に利用するファイルシステム(初期RAMディスク)のイメージなど、システム起動に関連するファイルを格納しているディレクトリーです。システム起動時にしか利用しません。肥大化するわけではありませんが、運用時に利用するファイルとは別にしておく方がよいでしょう。
「/home」には、一般のユーザーがログインしてサーバーを利用するときの作業用ディレクトリー(ホームディレクトリー)を格納します。複数のユーザーがサーバー上で作業する場合は、/homeディレクトリーの使用量が大きくなる可能性があります。そのようなサーバー環境なら、別のパーティションを割り当てた方がよいでしょう。
「/var」は、常に内容が書き換わるファイルを格納するディレクトリーです。各種ログ、電子メールのメッセージや印刷データの一時保存、ファイルサーバーの共有ファイル、Webサーバーのコンテンツなど、さまざまなファイルが保存されます。/homeディレクトリーよりも肥大する可能性が高く、ほとんどのサーバー環境で別のパーティションに分けておくべきです。
今回は、Linuxサーバーにおけるパーティションの分け方を紹介しました。パーティション分割は「LVM」(Logical Volume Manager)というディスク容量を柔軟に増やせる仕組みが登場したことで、あまり気にしなくてよくなりました。しかし、Linuxサーバーを運用管理する知識として覚えておきたいことの一つです。
次回は、Ubuntu Serverでパーティションを分割する方法を紹介します。
written by シェルスクリプトマガジン編集部(あ)