私たちエンジニアは、常に技術についての選択を迫られている存在と言えます。 1994 年、マイク・ガンカーズ(X Window System 開発チームの一員)は、 以下の9 つの至上命令に集約される「UNIX 哲学」を創出しました。
これらのUNIX 哲学は、複雑化した現代社会において、物事の本質を貫き、 シンプルに強く生きていくための指標として、多くの人々の支えとなっています。 シェル(shell)は、ユーザからの指示を受けて解釈し、OS の中核部分に伝達することで、 プログラムの起動や制御などを行うプログラムです。 あらゆるプログラムは、シェルからの起動が可能であり、シェルスクリプトに処理の順番を 記述することで、複数のプログラムを操ることができます。 シェルスクリプトは、平易で短く書けるためユーザとの親和性が高いのも特徴です。 様々な言語で書かれたプログラムを自由に操るシェルスクリプトの可能性は無限大といっても過言では ありません。 現代に生きる私たちが直面する多くの課題も、この強くて柔軟な「UNIX の精神」と 「シェルプログラミングの技術」によって解決できるのではないか、と私たちは考えます。 USP MAGAZINE はUNIX 精神の原点に立ち返り、 シェルプログラミングをはじめとする広範な「洗練された」技術を紹介することで、 エンジニアの皆さんに改めてテクノロジーの楽しさ、深さを伝える雑誌を目指します。