前述した五つの条件に合わせて、Linuxディストリビューションを選びましょう。1.~4.を満足するLinuxディストリビューションとして「Ubuntu」があります(図1)。国内外でとても人気があります。
ただし、非力なパソコンだと5.を満足しない可能性があります。5.は、先に述べたように、ノートパソコンやデスクトップパソコンでLinuxを使う上で、とても重要です。
よって、本連載では「Lubuntu」というLinuxディストリビューションを使用します(図2)。
Lubuntuは、Ubuntuをベースに開発されたLinuxディストリビューションです。Ubuntuがベースなので、同じアプリケーションが提供されています。これで1.を満足できます。
Lubuntuの利用者は、それほど多くありません。しかし、Ubuntuがベースなので、Ubuntuの情報がLubuntuにも役に立ちます。2.を満足できそうです。
Ubuntuの場合、「LTS」(長期サポート版)というバージョンなら、5年間の、ソフトウエアアップデートなどのサポートが提供されます。5年間とはいきませんが、LubuntuのLTSでも3年間のサポートが提供されます。LTSは、2年ごとのリリースなので、サポート期間内の残り1年間で次のLTSにアップデートすればよく、3.も満足できるでしょう。
Lubuntuの場合、インストール時に日本語入力が有効になりません。ただし、後から日本語入力に必要ソフトウエアをパッケージとしてインストールすれば、Ubuntuと同等の日本語入力環境が手に入ります。よって、4.も満足できます。
Lubuntuは、少ないリソース(CPUやメモリーなど)消費で軽快に動作することを目的に作成されたLinuxディストリビューションです。よって、5.の条件を十分満足します。