著者:藤原 由来
本連載では文書の装飾・構造付けを手軽に行える記法であるMarkdownを用いて、さまざまな文書や成果物を作成する方法を紹介します。前回に引き続き、文書変換ツール「Pandoc」の文書作成方法を紹介します。今回はPandocを用いて、EPUB形式電子書籍を作成する方法を紹介します。
シェルスクリプトマガジン Vol.98は以下のリンク先でご購入できます。![]()
![]()
図1 Markdown形式にした「銀河鉄道の夜」の冒頭部分
---
title: 銀河鉄道の夜
author: 宮沢賢治
---
# 一、午后《ごご》の授業
「ではみなさんは、そういうふうに川だと云《い》われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」先生は、黒板に吊《つる》した大きな黒い星座の図の、上から下へ白くけぶった銀河帯のようなところを指《さ》しながら、みんなに問《とい》をかけました。
カムパネルラが手をあげました。それから四五人手をあげました。ジョバンニも手をあげようとして、急いでそのままやめました。たしかにあれがみんな星だと、いつか雑誌で読んだのでしたが、このごろはジョバンニはまるで毎日教室でもねむく、本を読むひまも読む本もないので、なんだかどんなこともよくわからないという気持ちがするのでした。
ところが先生は早くもそれを見附《みつ》けたのでした。
「ジョバンニさん。あなたはわかっているのでしょう。」
ジョバンニは勢《いきおい》よく立ちあがりましたが、立って見るともうはっきりとそれを答えることができないのでした。ザネリが前の席からふりかえって、ジョバンニを見てくすっとわらいました。ジョバンニはもうどぎまぎしてまっ赤になってしまいました。先生がまた云いました。
(略)
図12 本文中の画像を挿入するために追記
(略)
そして教室中はしばらく机《つくえ》の蓋《ふた》をあけたりしめたり本を重ねたりする音がいっぱいでしたがまもなくみんなはきちんと立って礼をすると教室を出ました。
{height=90%}
# 二、活版所
ジョバンニが学校の門を出るとき、同じ組の七八人は家へ帰らずカムパネルラをまん中にして校庭の隅《すみ》の桜《さくら》の木のところに集まっていました。それはこんやの星祭に青いあかりをこしらえて川へ流す烏瓜《からすうり》を取りに行く相談らしかったのです。
(略)
※ 「[」の箇所は「[」です。
図14 オプションをまとめたデフォルトファイル
input-files:
- gingatetsudono_yoru_image.md
from: markdown+hard_line_breaks
output-file: gingatetsudono_yoru_06.epub
css: style.css
epub-cover-image: img/Copilot_Generated_Cover.png