シェルスクリプトマガジン

第24回 インターネットへのアクセスを制限する(Squidの導入)

プロキシー経由にする

初期設定では、プロキシーサーバー自身の通信しか代理でアクセスしません。LAN内のパソコンからプロキシーサーバー経由でインターネットにアクセスするように設定しましょう。
まずは、既存の設定ファイルを別名で保存し、新しく設定ファイルを作成するためにエディタを開きます。

次の設定を書き込みます。

初期設定に「acl LOCALNETWORK src 192.168.1.0/24」「http_access allow LOCALNETWORK」の二つを追加しました。前述したように、先頭から順番に設定が適用されるので、追加する位置に注意してください。
最初の追加設定で、LANのネットワークアドレス(ここでは「192.168.1.0/24」)を用いて、LAN内にあるすべてのパソコンやネットワーク機器のIPアドレスを含んだ「LOCALNETWORK」リストを作成します。その後の追加設定で、LOCALNETWORKリストに含まれるIPアドレスを持つパソコンやネットワーク機器に対してアクセスを許可しています。なお、「192.168.1.0/24」は自分のネットワーク環境に合わせて書き換えてください。
設定ファイルを保存したら、

を実行して設定を反映します。リモートアクセス用パソコンでプロキシーサーバーを設定します(図3)。Webブラウザーを開いてインターネット上のサイトにアクセスできれば、設定完了です。

図3 プロキシーサーバーの設定(Windows 10のEdgeやChrome)

次回は

今回は、Squidを使ってプロキシーサーバーを構築しました。なお、インターネットの出入り口となる(ブロードバンド)ルーターでインターネットへのアクセスを制限しないと、LAN内のパソコンがインターネットに直接アクセスできてしまいます。そこで次回は、プロキシーサーバー経由でしかインターネットにアクセスさせないためのルーター設定と、危険なサイトに閲覧させないなどのアクセス制限方法を紹介します。

written by シェルスクリプトマガジン編集部(あ)