アクションには、セレクターで指定したファシリティーとプライオリティーに一致するログメッセージが出力されたときの動作を指定しています。表3に主なアクションをまとめました。
表3 主なアクション
アクション | 内容 |
---|---|
パスを含むファイル名 | ログメッセージをファイルに保存 |
「|」(パイプ)とコマンド | ログメッセージを指定したコマンドの標準入力に渡す |
/dev/console | ログメッセージをシリアルコンソールに転送 |
「:omusrmsg:」とユーザー名 | ログメッセージをユーザーの端末(コンソール)に表示。「,」で複数のユーザーを、「*」で全ユーザーを指定可能 |
「@」とホスト名またはホストのIPアドレス | ログメッセージを指定したホストに転送 |
ログメッセージをユーザーの端末に表示するときに「:omusrmsg:」と指定しています。これは、ユーザーの端末に対してメッセージを出力するための「omusrmsg」モジュールを使う記述です。rsyslogではモジュールによって、ログメッセージをデータベースにしたり、暗号化したりなどのさまざまな処理が可能です。通常、モジュールは「$ModLoad」を使って読み込ませる必要があります。しかし、omusrmsgは、rsyslogに組み込まれているモジュール(ビルトインモジュール)なのでその必要はありません。