まずは、ユーザーを1人ずつ登録する方法から説明します。コマンドとしては「adduser」を用います。次のように、引数にアルファベットや数字で「ユーザー名」を指定して実行すると、対話形式でユーザーを作成・登録できます。ここでは、ユーザー名を「jiro」とします。「[sudo] taro のパスワード:」のように表示されたら、自分のパスワードを入力します。
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$ sudo adduser jiro |
実行すると、次のようなメッセージが表示されます。
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ユーザー `jiro' を追加しています... 新しいグループ `jiro' (1001) を追加しています... 新しいユーザー `jiro' (1001) をグループ `jiro' に追加しています... ホームディレクトリ `/home/jiro' を作成しています... `/etc/skel' からファイルをコピーしています... 新しい UNIX パスワードを入力してください: |
1行目に登録するユーザー名が表示されます。2行目のかっこ内にある数値がグループID(GID)、3行目のカッコ内の数値がユーザーID(UID)です。4行目には、ホームディレクトリー(ここでは「/home/jiro」)が書かれています。
5行目には「`/etc/skel’ からファイルをコピーしています…」と表示されています。「/etc/skel」ディレクトリーには「.profile」「.bashrc」「.bash_logout」という三つのファイルが格納されています。これらは、先頭に「.」(ドット)が付いた隠しファイルです。いずれもユーザー環境を設定するためのシェルスクリプトが記述されています。.profileはログイン時に、.bashrcはシェルを起動するときに、.bash_logoutはログアウト時に実行されます。